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メインテナンスの重要性

こんにちは、不動前ステーション歯科・矯正歯科の小林です!

本日は『歯周治療のメインテナンスの重要性』についてお話します。

メインテナンスとは、「歯周治療終了後に歯周病を再発させず、健康な状態を維持していくための定期的な患者および歯周組織の管理」と定義されています。

実際に、メインテナンスと歯の喪失との関係を調べた研究でも、歯周治療後にメインテナンスを行わなかったグループは5年間で患者1人当たり1.1本の歯を喪失したのに対し、歯周治療後もメインテナンスを行ったグループでは、5年間での歯の喪失が患者1人当たり0.5本と少ないことが報告されています。

このように、メインテナンスは歯周治療後の長期的な歯の保存に重要であることが分かっています。

近年、患者個々の病態や患者を取り巻く環境が多様化してきており、それによって歯周治療後のメインテナンスにおいても、サポートの程度を変化させて、より積極的に管理されるようになりました。

それに伴い、メインテナンスも歯周治療後の患者の全身や歯周組織の状態によって、サポーティブペリオドンタルセラピー(supportive periodontal therapy : SPT歯周病安定期治療)とメインテナンスという2通りの考え方に分けられるようになりました。

そして、歯周治療後に歯周組織の大半は健康を回復したが、一部に病変の進行が停止し症状が安定しているとみなされる4㎜以上の歯周ポケットや、根分岐部病変、歯の動揺などが認めらる状態を「病状安定」といい、SPTの対象となります。

一方、歯周組織が臨床的に健康を回復し歯肉の炎症およびプロービング時の出血がなく歯周ポケットは3㎜以下(4㎜未満)、歯の動揺は生理的範囲内、などの状態を「治癒」といい、歯周治療は終了となり、メインテナンスに移行し、再発予防を目的としたセルフケア(ホームケア)と定期健診によるプロフェッショナルケアを行います。

すなわち、メインテナンスは治癒後の患者の全身状態も含めた歯周組織の健康管理、SPTは病状安定となった歯周組織を維持するための治療、と分けて考えることができます。

〈移行する条件〉

①SPTに移行するための基準

歯の保存への執着、時間的制約、金銭的理由、身体的理由などから、深い歯周ポケット、動揺歯、歯列不正、不適合な補綴物などを残した状態でも、病状が安定していればSPTへ移行します。

この場合、リスクを残してSPTに移行する場合もあるため、リスクのある部位に歯周疾患が再発する可能性があることを念頭に置いておかなければなりません。

②メインテナンスに移行するための基準

(1)歯周組織の形態的安定

歯周ポケットは3㎜以下(4㎜未満)、プロービング時の出血(-)、歯の動揺はなく、歯列および咬合の回復が図られている。エックス線像の確認も重要です。

(2)全身状態の安定

患者の全身的な状態(易感染性などの健康状態)が安定していること

以上のように基準は示しましたが、患者さまの家庭環境や社会的背景などからも、メインテナンスに移行する時期と条件は十人十色であり、一概に決定はできません。

対話をしていく中で一緒に決めていくことが大切だと考えています。


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