むし歯の原因となるミュータンス菌は産まれたばかりの赤ちゃんの口の中にはいません。
歯が生えてこないうちはミュータンス菌は住みつきませんが、歯が生えてきたらミュータンス菌はさっそく住みつきます。(生後6か月ごろ~)
<感染の窓>
感染の窓とは、最もむし歯菌に感染しやすい特に危険な時期のことで、乳歯が生えてくる1才半~3才くらいの間のことをいいます。
むし歯の原因菌であるミュータンス菌が感染する時期が遅ければ遅いほどお子さまのむし歯予防になります。
<ミュータンス菌の増え方>
大人が使った箸やスプーン
ストロー
口移しで食べさせる
キス
◆ミュータンス菌の母子感染を予防するには
一緒に生活する上で、ミュータンス菌の感染を完全に防止することは難しいですが、まずは赤ちゃんのそばにいる周囲の人たちが、お口の中を清潔に保ち、ミュータンス菌を減らすことからはじめましょう。
その中でも、子育てに関わる大人のお口の健康がなによりも大切です。
最も効果があり理想的なのは、妊娠期の母親の口腔ケアからお子さまへのむし歯予防をスタートさせることです。
お子さまへの感染の時期が遅いほど、むし歯予防につながります。
◆感染を予防するための口腔ケア
歯科医院で歯のクリーニング PMTC
PMTCとは専用の機械を使用し、歯ブラシでは簡単に落とすことのできないバイ菌の集合体(バイオフィルム)を徹底的に取り除くお口のクリーニングです。3~4ヶ月に1度行うことで、非常に効果的にむし歯や歯周病を予防することができます。
食後のキシリトール
キシリトールにはミュータンス菌の活動を弱め、感染を防いだり、歯垢をはがれやすくするなどの効果があります。
フッ素の利用
フッ素には歯の結晶の構成(歯質)を強くしたり、むし歯の原因菌の活動を抑える効果があります。
生まれてくる赤ちゃんのむし歯予防のためにお口の健康チェックと歯のクリーニングを始めましょう。