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歯髄疾患の分類と症状

こんにちは!不動前ステーション歯科・矯正歯科の小林です(^^♪

前回は歯髄炎を引き起こす原因についてお話しました。

今回は『歯髄疾患の分類と症状』についてお話します。

①歯髄充血

歯髄の血管が充血して、外来の刺激に敏感に反応して疼痛があります。

歯髄充血の主症状は、熱いものよりは冷たいものなどにより一過性の痛みを感じます。

虫歯は深くなく、歯髄と虫歯の間には健康な象牙質が存在します。

鎮静処置などを行えば、健康な歯髄に回復します(可逆性歯髄炎)。

②急性単純性歯髄炎

虫歯はかなり深くなっていますが、虫歯と歯髄の間には健康な象牙質が存在します。

初期においては、間欠性または限局性の自発痛があります。炎症が歯髄全体に及ぶと鋭い自発痛が持続します。

冷たいものに敏感に反応し、温熱には反応が鈍いのが特徴です。

痛みの定位が悪くなり、どの部位が痛いのか自分で分からなくなることがあります。

炎症が一部の場合には歯髄を温存する処置がとられますが、全体に及ぶ場合には抜髄処置をしなければなりません。

③急性化膿性歯髄炎

虫歯は深くなって歯髄にまで及び、歯髄は細菌感染を起こします。

軟化象牙質を完全に除去すると露髄します。

拍動性の自発痛、夜間痛が認められますが、どの部位が痛いのか分からないことがあります。

特に熱いものに対して痛みを感じ、冷たいものに対しては痛みが緩解することがあります。

打診痛が認められることが多く、関連痛を認めることがあります。

処置は抜髄となります。

④急性壊疽性歯髄炎

急性化膿性歯髄炎に腐敗菌が混合感染して腐敗を伴うと、急性壊疽性歯髄炎になります。

症状は急性化膿性歯髄炎と同様ですが、髄室を開放すると悪臭があるのが特徴です。

処置は抜髄となります。

⑤慢性潰瘍性歯髄炎

一般的によくみられる歯髄炎で、深い虫歯が認められます。

歯髄は露髄状態、または仮性露髄状態です。

通常はほとんど症状がなく、あっても冷水に少し痛みを感じる程度です。

ただし、う窩(虫歯で出来た穴)に食物残渣などが入ると疼痛があります。

処置は、感染歯髄を一部除去し残りを温存させる生活断髄法か抜髄となります。

⑥慢性増殖性歯髄炎

う窩に歯髄が茸状に増殖している歯髄炎です。

症状はほとんどなく、増殖している歯髄に硬いものが当たると、わずかに疼痛があります。

若年者に多くみられる歯髄炎です。

処置は、感染歯髄を一部除去し残りを温存させる生活断髄法か抜髄となります。

⑦上行性歯髄炎

根尖部から歯髄に細菌感染して起こる歯髄炎です。

細菌が歯周ポケット経由で侵入して、根尖部に感染することが多くみられます。

はじめは違和感程度の症状ですが、冷水痛、温熱痛、自発痛、打診痛などを伴うことが多くなります。

処置は抜髄となります。


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