こんにちは!不動前ステーション歯科・矯正歯科の小林です♪
歯医者のクリーニングって頻繁に行く必要があるの?
どのくらいの間隔で行けばいいの?
疑問に感じたことがある方もいると思います。
一言に「クリーニング」と呼んでいますが、私たちは「歯周基本治療」の考えで行なっています。
〈歯周基本治療の目的〉
歯周病は歯面、歯根面、歯周ポケットをはじめとした歯の歯周組織に生じた細菌性プラークにより引き起こされる慢性炎症であり、感染症の1つとして考えられています。
感染が歯肉に限局したものは歯肉炎、歯周組織全体に波及したものは歯周炎と分類されます。
歯周病の発症ならびに進行にはこれら細菌性因子だけでなく、年齢や性別、全身疾患といった宿主因子、喫煙やストレス、肥満といった環境因子が複合的に関与しています。
このことから歯周病の治療では口腔内から全身に至るまで病態を十分に把握し、原因を考えたうえで治療を行うことが重要となります。
歯周治療は大きく分けて①歯周基本治療、②歯周外科治療、③口腔機能回復治療、④メインテナンスの4つのステップに分けられます。
歯周基本治療はその流れの中で最初のステップであり、患者の歯周治療の結果を左右する重要な項目を含んでいます。
歯周基本治療の目的は非外科的治療により歯周組織の炎症を軽減することであり、具体的には①患者自身による歯肉縁上プラークの除去、②歯科医師、歯科衛生士による歯肉縁下プラークの除去、③咬合の安定化を行う治療です。
そして、これらの項目が達成されたのちに再評価を行い、続くステップに進むかどうかを決定します。
歯周基本治療はこの治療後に行う歯周組織の再評価までを含む治療です。
〈歯周基本治療の効果〉
歯周基本治療は、歯肉炎または軽度の慢性歯周炎で外科処置を必要としない患者から、深い歯周ポケットや骨欠損があり再評価後に外科処置が必要な患者まで、すべての患者が対象となります。
また、長期的な臨床研究から、歯周治療の成功の鍵は主に歯周基本治療によって改善した結果を維持することでもたらされているものであり、外科処置に依存する部分はそれよりもずっと少ないことが示されています。
したがって、歯周基本治療は、歯周治療の成功の大部分を占める非常に重要な治療のステップです。
歯周基本治療の効果判定は再評価時に、下記の点が達成されたかを評価します。
①急性症状の緩和
②患者自身のプラークコントロールの習熟
③慢性炎症の軽減
④審美・咀嚼の機能障害の回復と咬合の安定化
⑤歯周組織の反応性と患者の協力の度合い
その他にも全身疾患、生活習慣に問題がある場合は、それらに対する対応を行っているかも評価します。